構造解析事例

構造物・機械の強度・変形

通常の材料力学の計算と同様に、構造物に荷重が加わった時に壊れるか壊れないか、あるいはどれくらい変形するかを計算することができます。例えば組立精度が要求されているときに重力や荷重が加わっても要求を満足できるかどうかを予測することができます。
具体例としては、搬送用のアームなどは先端の変位が大きすぎると位置決め精度が悪くて物がつかめないので、変形量を少なくするように設計する必要がありますが、一方で動作速度やモータの駆動力などを考えると少しでも軽く作る必要があります。このような場合に、使用状態を想定してパラメータを振って解析を行うことにより、より軽くて丈夫なものを設計することができます。
また、熱が荷重を与える場合もあります。物体の温度が変化すると熱変形が生じ、その変形量は材料固有の熱膨張係数によってきまります。例えばグラスに熱湯を注ぐとグラスの下部は熱せられて膨張しようとするのに上部は膨張しないため、破損する場合があります。このような問題についても解析を行なうことが可能です。

静荷重解析事例

圧入時応力解析

ハウジング(アルミ鋳造部品)に軸受を圧入する際のハウジングの応力分布を求め、ハウジング割れの可能性を解析で予測しました。 はめあい公差により応力が発生している状態で、さらに全体に荷重がかかったり、温度変化が生じる場合の応力状態も求めることができます。

複合材料構造物の静荷重解析

液晶の製造に使用されるCFRP製のガラス搬送用ロボットハンドについて、稼働時の荷重を想定した静荷重解析を実施し、変形量を予測しました。 CFRP部品はカーボン繊維の方向を模擬し、向きによって異なる剛性や強度を考慮して評価する必要があります。

電子基板の熱変形解析

電子機器の発熱により発生した基板の温度分布のバラツキにより、基板がどのように変形するかを予測しました。 別途実施した熱伝導解析により求めた温度分布を入力条件としています。

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